東京大学大学院の入試試験についてまとめてみた【工学系研究科編】
このブログでは、筆者の経験を基に、世間のほとんどの方が知らない"高専から東大へ進学するルート"について、情報を共有していきます。
今回は東大大学院進学の概要について説明していきます。
東大の大学院には様々な研究科がありますが、その中で高専から進学する可能性の高い「工学系研究科」と「新領域創成科学研究科」について説明していきます。
今回は「工学系研究科」について簡単に紹介していきます。
出願資格
全部で10個の出願資格がありますが、代表的なものと高専に関係するものをご紹介します。
・一般的なのは、「大学を卒業した者及び卒業見込みの者」
・高専専攻科からは、「学校教育法第104条第4項の規定により学士の学位を授与された者及び学士の学位を授与される見込みの者」
編入可能な学科
工学系研究科には下記の専攻に進学が可能となっています。
外国語試験は共通で、TOEFL ITPにより実施します。
2科目受験学科(試験科目:外国語(英語)・専門科目)
・社会基盤学(英語・社会基盤学)
・建築学(英語・建築関係科目)
・都市工学(英語・都市工学関係科目)
・システム創成学(英語・論理的思考能力を見るための数理的問題及び小論文)
・化学システム工学(英語・物理化学、無機化学、有機化学、化学工学、化学数学から選択)
・化学生命工学(英語・化学生命工学基礎問題)
・原子力国際(英語・論理的思考能力を見るための数理的問題及び小論文)
・技術経営戦略学(英語・論理的思考能力を見るための数理的問題及び小論文)
2科目受験学科(試験科目:一般教育科目・外国語(英語))
・応用化学(化学・英語)
3科目受験学科(試験科目:一般教育科目・外国語(英語)・専門科目)
・機械工学(数学・英語・機械工学)
・航空宇宙工学(数学・英語・航空宇宙工学)
・電気系工学(数学・英語・電気電子工学・情報工学)
・物理工学(数学・英語・物理学)
・ マテリアル工学(数学・英語・マテリアル工学基礎)
・バイオエンジニアリング(数学、物理学、化学から選択・英語・志望する分野毎に指定する試験科目)
3科目受験学科(試験科目:一般教育科目(2教科)・外国語(英語))
・精密工学(数学・物理学・英語)
出願期間
受付期間は一般的に7月前半です。
(例:平成28年7月5日から14日(H29年度))
試験日時
例年8月下旬から9月上旬にかけて試験が行われます。
(例:平成28年8月29日から9月2日の5日間のいずれか(H29年度))
出願方法
検定料を納入し、下記の提出書類を送付する必要があります。
提出書類
・入学願書
・出身大学の成績証明書
・出身大学の卒業証明書
・検定料
・出願用・返信用封筒
検定料
30000円
選抜方法
入学者の選抜は、筆記試験、口述試験及び提出書類からなります。
上記で述べたように学科によって試験の内容は様々です。
合格者発表
合格者は9月の第2週頃に発表されます。
(例:平成28年9月8日午後4時に工学系研究科掲示板に掲示(H29年度))
合格率
東大大学院全体の合格率に関しては、過去の記事にまとめていますのでご参照ください。
注意事項
・同時に工学系研究科の2つ以上の専攻に出願することはできません。
まとめ
今回は東京大学大学院の中でも工学系研究科についての試験概要について紹介してみました。
編入試験と同様に試験科目は、多くても3教科ということで一般的な試験に比べてかなり少ない特徴があります。
明日は高専からよく進学するもう一つの研究科である、「新領域創成科学研究科」について説明していきます!