高専についてわかりやすく説明してみます
このブログでは、筆者の経験を基に、世間のほとんどの方が知らない"高専から東大へ進学するルート"について、情報を共有していきます。
今回は「高専」について詳しく紹介したいと思います。
簡単な説明は下記の記事で書かせていただきましたが、本記事ではもっと詳しい情報を分かりやすくお伝えできればと考えています。
高専とは何か
まずは基本的な情報を書き出してみます。
・高専とは、高等専門学校の略称です。
・高専には、中学校を卒業してから入学します。
・高専とは、高校ではありません。
・高専とは、一般的に5年間在学する学校です(本科)。
・高専とは、実験・実習を重視した専門教育を行っており、即戦力のエンジニアを育成することを目的としています。
・高専には、5年間の延長線上に「専攻科」というプラス2年のカリキュラムも併設されています。
一般的な高校と異なる点
・就業年数(学年)
一般的な高校の就業年数は3年間である一方、高専の就業年数は5年間となっています(本科)。
この5年間とは、高校3年間+短大2年間というイメージです。
・5年間クラス替えがない
一般的な高校では学年が変わる毎にクラス替えがあると思いますが、高専では入学する際に所属した学科には卒業するまで在籍することになります。
5年間で高い専門性を身に付けるためにクラス替えが無いというシステムになっています。
・高い専門性
一般的な高校は、大学入試のための教科をメインに勉強する一方、高専では専門的な内容を5年間を通して学んでいきます。
大学の専門的な勉強を高専1年生にあたる年から始めるというイメージで、学年が上がるに従って授業の専門教科の占める割合が増加していきます。
(例:1年-10%、2年-30%、3年-50%、4年-80%、5年-100%)
また実験を行う機会が非常に多く、5年次からは研究を行うことになるので、一般的な高校生に比べ圧倒的な実践力を身に付けることができます。
5年間に渡り専門的な教育を受ける事で、現場で活躍できる即戦力の知識を身に付ける事ができます。
・大学進学
一般的な高校はセンター試験や各大学の試験を受験して大学に入学します。
その一方、高専は5年制のカリキュラムが組まれているので、大学入試(センター試験等)を受ける必要がありません。
高専から進学したい場合は、編入もしくは専攻科進学というルートが用意されています。
・高い求人倍率
一般的な高校の求人倍率は手元にありませんが、高専の求人倍率は非常に高いことで有名です。
例えば、平成25年度の卒業生への求人倍率は本科16.9倍、専攻科39.1倍と非常に高い数字になっています。
これは高専の卒業生が高い専門性を持っていることを企業が知っていることが原因であると考えられます。
専攻科とは
専攻科の基本的な情報についても書き出してみます。
・専攻科とは、高専5年間の卒業後に更に2年間在籍する教育機関です(大学3,4年生の2年間に相当します)。
・専攻科を修了すると、大卒と同じ学士の学位を得ることできます。
・専攻科を修了すると、大卒として就職及び大学院に進学することができます。
・専攻科の特徴は、高専以上の高い専門性で、授業の数は少なく基本的には研究を多く行うことになります。
・専攻科修了後の進路としては、就職及び大学院進学があげられます。
まとめ
本記事では、世間ではあまり知られていない「高専」及び「専攻科」について説明してみました。
一言でまとめると下記のようになるかと思います。
高専(本科):5年制の学校で、即戦力のエンジニア育成を目的とした教育機関
専攻科:2年制の学校で、高専の延長線上に存在する教育機関